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通りに面した美術館の外壁に、蟻の絵と熊谷守一のサインが拡大してはめこまれている。
館長で、熊谷守一の次女のカヤさんはこの美術館を開くにあたって、絵描きは絵を見てもらうのが本当と住居をすっかりこわしてしまい、設計は家族と親しい岡秀世氏に任せた。
コンクリート打ち放しの建物の一階は画廊と喫茶室、二階は貸ギャラリー、三階は設計者の事務所になっている。
父親の絵のはり絵から始めてやはり同じ道を歩くことになったカヤさんは「父はよく画仙人とか言われますけど、ごく普通の人間、父親だった。
ただ欲がなかったかも知れない」と語る。
文化勲章の話があった時「お国の為に何もしていないから」と断った言葉にもそれが表れている。